40代女性です。
私たち夫婦は自他共に認める”仲の良い夫婦”です。
大好きな彼と結婚ができてお互いの仕事も順調で、このまま幸せな時間がずっと続くものと信じて疑いませんでした。
そんな私ですが、1度だけ離婚を覚悟していた時期があります。
結局、離婚せず今でも幸せに暮らしているのですが、なぜ離婚の危機を迎えたのか?どうやって離婚を回避したのか?
簡単にご説明させて頂きます。
夫婦の財布を別にしてお互い趣味を楽しんでいた
私たち夫婦は結婚する前からお互いに仕事を持っていました。
結婚後も仕事を続けており財布は別々でした。
結婚する際に
“自分が稼いだお金は、お互い好きな物を自由に買って良い”
“お互い相手の趣味には口出ししない”
2つのルールを作ってお互いが守っていました。
私の趣味はフィットネスですが、自分のお金でジムの会費や自主トレ用の器具を買っていたので、何の気兼ねもなく好きな事に打ち込めていました。
夫も趣味であるロードバイクを買って、休みの日は遠くに出掛けていました。
お互いが趣味に時間とお金を使えるスタイルが、余計な束縛もなく円満な夫婦関係に繋がっていたと思います。
離婚の危機は『夫の転勤』が切っ掛け
それまでうまくいっていた夫婦のスタイルが崩れたのは、主人の転勤が切っ掛けでした。
私は自分の仕事が好きでやりがいを感じていたのですが、仕事を辞めざるを得ない状況になったのです。
私にとって残念なことでしたが、夫婦ですし気持ちを切り替えて新天地でもやりがいのある仕事を探そうと考えてました。
当然、探せば自分に合う仕事が見付かると考えていたのです。
ところが、思いとは裏腹に仕事を見つけることが出来ませんでした。
当然、自分の稼ぎはゼロです。
今まで楽しんでいたフィットネスにも行けなくなったり、好きな洋服を買うことすら出来なくなってしまいました。
元々は主人の会社の都合に合わせて決断した事です。
就活もうまくいかず焦りばかりが募って「なぜ私ばかり…」と悩むようになりました。
その頃から主人にも優しくできなくなってきて、主人との関係もギクシャクし始めます。
以前から会話が多い私たちですが、今までだったら笑って言い返していたような主人の冗談にも、余裕がないためイライラするようになりました。
私の言葉にもトゲが出てきたせいかケンカすることも増えてしまい、二人で同じ空間にいるのが苦痛になってきました。
結婚後、初めて離婚を考えた
そんな辛い日々が2ヶ月ほど続き、精神的にも追い詰められてきました。
その時の私は喧嘩する気も起きず、話すこともなくなり塞ぎ込むようになっていました。
食欲もなくなり夜もよく眠れなくなりました。
夫は当時の私の様子を
“どう声をかけて良いか分からないほど生気がなかった”
と言ってます。
その頃の私は一人で悪いことばかり考えていました。
「これ以上、今の生活が続くのは耐えられない」
「もう離婚してしまおうか?」
知らない土地に馴染めず、仕事も決まらず夫への愛情が憎しみに変わりつつあったので、その場から逃げることしか考えられなくなりました。
1度「離婚しよう」と決めると心が少し軽くなったように感じました。
ご飯も少しずつ食べれるようになり、夜も眠れるようになったのです。
「今の辛い状況から抜け出せる」
という開放感からでしょうか、力が湧いて来ました。
不思議なもので、元気が出て来ると視点を変えて考えることができるようになりました。
苦しくなる前までの生活を、冷静に見つめ直すことにしました。
結婚してから私は不幸だったのか?
結婚生活は途中までとても楽しいものでした。
もともと主人が大好きで結婚したのです。
(このまま離婚すると後から後悔するのではないか?)
そんな思いがよぎったのです。
色んな感情が溢れた夫婦の話し合い
悩んだ末、夫に自分の正直な気持ちを伝えることにしました。
もう一度だけ、以前のような幸せな関係に戻れないか探ってみようと思ったのです。
実際に夫と話してみると《苦しいのは私だけ》は間違っていました。
主人も苦しんでいたのです。
夫婦関係を修復するために旅行の計画を立てたりなど、色んな策を考えてくれていたようでした。
そして、私の方から解決のための話し合いの場を設けたいという申し出があったことに夫は喜んでくれました。
話し合いでは、私の気持ちを包み隠さずストレートに伝えました。
夫は嫌な顔をすることもなく、黙って私の目を見ながら話を聴いてくれました。
私は夫の真剣な表情を見ながら話すうちに、自然と涙がこぼれてきました。
今まで一人で苦しんでいた時の気持ちや、夫の私に向けられた愛情が伝わって涙が止まりませんでした。
結果的にお互いの心を1つにすることができて、この話し合いは大成功でした。
久しぶりに主人と心から色んな話をして、離れそうになっていた心が近くなったことを感じました。
私たちは私が抱えていたストレスの原因に触れて、二人でそれをどう乗り越えたら良いのかを話し合いました。
夫婦の話し合いで決めた新ルールでより固い絆に…
この時の話し合いで決めた新ルールが2つあります。
《夫婦で決めた新ルール》
①二人の財布を一緒にして、そこからお互い必要な分だけお金を使う。
②欲しいものがあったらお互いに相談して買う。
正直、このルールを決めた際に私は気が引けました。
私が当時まだ無収入だったからです。
そんな私の気持ちを見透かしたかのように、主人は
・「何か欲しいものがあったら遠慮なく言って欲しい」
・「お前には好きなことをやってハッピーでいてほしい」
と言ってくれました。
そんな主人の言葉が心の底から嬉しくて、新しいルールを受け入れることにしました。
この時の話し合いが、私たちの離婚の危機を回避することに繋がりました。
そして、以前にも増してお互いのことを労り支え合う気持ちができたと思います。
私はその後、夫の応援を受けながら無事に仕事を見つけることができました。
私も収入を得たのですから、以前のように財布を別々にするという選択肢も当然ありました。
ですが、【二人の財布を一緒にする】というルールはそのままにしています。
その理由は、財布を一緒にすることで相手が今、何が欲しくて何をしたいと思っているのかが分かるからです。
“束縛されない関係“も良いですが、相手を気にかけて”お互いに支え合える関係“を選びました。
結婚生活は相手がいてこそだと気付いたんです。
おわりに
今、私たちは幸せに暮らしています。
当時は離婚の危機でしたし、お互いが悩み傷つきました。
ですが、その辛い経験も私たち夫婦には大きな糧になりました。
夫婦がピンチの時こそお互いが協力して壁を乗り越えることで、これ以上ないと思えた時以上に夫婦は堅い絆で結ばれるものです。
今は、《二人の将来のために計画的に家計を守っていく》という共通の気持ちで、主人と幸せな結婚生活を続けることが出来ています。
今、振り返ると夫と離婚しなくて良かったと心から思えます。
夫の転勤で私の好きな仕事がなくなり、無収入になった時は今までに感じた事のない敗北感や無力感など大きなストレスを抱えました。
ストレスのはけ口を夫に向けたことで、夫にも苦しい思いをさせてしまいましたが夫が悪かったワケではありません。
夫は私に怒るどころか職場が変わって自分も大変な時に、私のことを気遣ってくれていたのです。
今後も大変なことがあるかもしれませんが、夫婦二人で力を合わせて乗り切っていきたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。