40代男性です。
私は以前から妻の家事を側で見ながら、「何か手伝った方がいいかな」という気持ちをもっていました。
ある日、妻に提案してみましたところ、妻の返答は「何もやらなくて良いよ」というものでした。
何もしないのも気が引けるので、妻の側に行って家事を手伝おうとする度に怒られてしまいます。
かといって何も手伝わず黙ってテレビを観ているだけだと、妻としてはそれはそれで面白くない様子もあったり…。
近所のママ友に「旦那さんは家事を手伝ってくれる?」と質問すると、
「気持ちは嬉しいけど逆に家事が増えるから…」
という答えが返ってきました。
頭の中は「?」の状態でした。
詳しく聞くと、
・夫がやると食器の油汚れが全く落ちていない。
・洗濯物を干すとシワシワのまま。
・広げて干していなくて完全に乾いていない。
・結局、もう一度やり直すことになる。
などの不満が聞けました。
なるほどなぁ。
と妙に納得したものです。
一方、夫側の意見をご近所さんや仕事の同僚などから聞くと、
「仕事で忙しい中やっているのに、ありがとうもなければ助かったの一言もない」
という意見がありました。
同じ男性として気持ちが痛いほど分かるので、
“感謝されないどころか、文句を言われるならやらない方が精神衛生上は良いかな…”
と後ろ向きに考えてしまいます。
家事は甘く考えるとしっぺ返しを食らいます。
たとえば夫が洗った食器に油汚れが残っていると、妻がやり直しすることになります。
「終わった」と思った作業に1つでも問題を見つけると、夫がやった分全てもう1度チェックしなければいけないので、それもかなりの負担になるでしょう。
ただでさえ忙しく次の家事の段取りも考えていたのに、本来ならやらなくもよい余計な仕事が増えて時間が潰されるわけです。
そして夫は「やった感」丸出しの表情でソファーでくつろいでいる。
イライラしながらも、残った汚れを指摘したら「文句」と解釈されるので、互いに負のスパイラルになっている…そんな様子も推測できます。
家事スキルが男女間の差が大きいということが、大きな問題の1つです。
能力差が大きい二人が共同作業をする際は、どうしても能力のある方がない方に対して不満を感じやすいのは仕方のないことかもしれません。
かといって、大人が子供に勉強を教えるように、時間を割いて妻が夫に家事を教える時間と心の余裕もなさそうです。
個人的には、最終的に妻の負担を減らせるなら手伝う意思のある夫に家事を覚えさせるのは得になる気がするのですが…。
もっと仲の良い夫婦だったら妻の対応も違うのでしょうか?
私は《家事を手伝いたい》という今まで抱いていた気持ちを妻に表明した以上、簡単に引き下がるのは嫌でした。
妻と【家事の分担】について話をした結果、最初の取り組みとして家の中でやらなければならない仕事をリストアップすることにしました。
その中から、それぞれが担当する家事を話し合って決めました。
周りの話を聞いた時に、夫が家事をした際、断然に妻からのクレームが多かったのは、食器洗いと洗濯物干しでした。
この2つは難易度が高いので、まずは比較的簡単なモノからやってみることにしました。
家事を分担する際、《自分の能力以上のことはしない》と決めていたので、私の場合はリビングの掃除や片付け、玄関掃除からやりました。
リビングや玄関くらいなら、どこをどう掃除して片付けたら良いか分かるので自信をもって取り組めます。
慣れてくれば時間も短縮してきます。
時間を持て余していると、食器洗いしていた妻から水の拭きとりを頼まれるようにもなりました。
拭き取りながら横目で妻が食器を洗う様子を見たりして、段々とコツも理解してきます。
そうやって徐々に食器洗いや、今では洗濯物干しまで任されるようになってきました。
元々、私も「男子厨房に入らず」という家庭で育った古い人間でしたが、夫婦共働きが当たり前の時代ではそうも言っていられません。
家事の分野に足を踏み入れることは葛藤もありましたが、いざやってみたら妻の苦労も分かりましたし、夫婦で共同作業する喜びに気付く事も出来ました。
夫婦仲も”新婚当時”とは言いませんが、会話も増えて以前よりは良くなっているように思います。
夫婦仲にお悩みの男性は、「夫婦円満」の手段の1つとして家事にチャレンジしてみるのはいかがでしょうか?
ゴミ出しの他にも男性ができることは必ずあるハズです。
自分ができることを見つけて、奥さんの心をもう一度取り戻してみませんか?