『手取りが14万円で賞与なし』
こんな話を聞くと、
「そんな会社、早く辞めちゃえば良いでしょ?」
当たり前のように言う人がいます。
その人からすれば、“過酷な環境にいて辛いのになぜ転職しないのだろう?”
と不思議で仕方が無いのかもしれません。
考えてみれば当然なのですが、当の本人は一向に辞める気配がありません。
皆さんの近くにもいるのではないでしょうか?
なぜ安い給料でも働き続けてしまうのでしょうか?
辞めないのは20代の若手だけではありません。
30代40代になって老後の資金も考えなければいけない年代の人たちもたくさんいるのです。
その年代で手取り14万円だと、さすがにかなり心細いですよね?
低賃金は自己責任?
将来のリスクを背負いながら、なぜそんな低賃金で働き続けてしまうのでしょうか?
中には『自己責任』という言葉を良いように使って
「全ては努力しない本人が悪い」
というような意見も散見します。
確かに「今が楽しければ良いや」とスキルアップのための自己投資すらせず、遊興費に大事なお金を使う若者がいるのも事実です。
一方で、現実をしっかり直視していても子供が小さかったり、両親の介護があったり等、家庭の事情で自己研鑽の時間が取れない人もいるでしょう。
また、ブラック企業が多いと言われる飲食業などの現場も大変です。
少ない人手で膨大な業務に追われ、心身共に疲弊しているのに残業が多かったり休日でも呼び出されたりしている状況では
「スキルアップして転職すれば良い」
という言葉も虚しく響くばかりです。
そのような会社にいては有休だって溜まる一方で、使うチャンスすらありません。
体調が悪いからと言って、休もうにも自分が休んだ時の他の従業員への負担を考えると、疲れた体にムチを打って布団から起きるしかないのです。
結局のところ、今より楽な職場を探したいけど、色んな事情があってできない人の方が大半ではないでしょうか?
・若くない。
・資格がない。
・貯金がない。
こんな三重苦を抱えている人にとって、転職して年収アップするのはさらに至難の業になります。
本人の努力だけでは解決できない問題が多い
疲れて十分な睡眠時間もないと、思考力も奪われますので、何が正しいのかも分からなくなり追い詰められていくパターンに陥りやすいのです。
《本人の努力だけでどうにかできるほど簡単な話ではない》
これが現実ではないでしょうか。
辛くてどうしようもないときは他人に甘えても良い
自分が辛い状況にいると視野が狭くなるものです。
そんな時は一人で閉じこもらずに、他人の力を借りるのも1つの方法です。
お金を貸してくれと頼むのではなく(快く貸してくれる友人がいるなら良いですが)、他人と話をすることで光明が見えることがあるからです。
友人との会話中に問題解決のヒントを見つけたり、単純に勇気や力を貰うこともあるでしょう。
過酷な職場で頑張り過ぎていると、人間らしい生活を忘れてしまうことがあります。
そんな時も他人と話すことで自分の状況を客観的にみれて、我に返ることも多いのです。
あなたを本気で心配してくれる人は何とかあなたの力になろうと、協力してくれようとするハズです。
そんな時は、素直になって甘えましょう。
困った時はお互い様なのですから、今、友人に甘えたとしても、いつかその友人が困った時はあなたができる事を全力でサポートすれば良いのです。