筆者はブラック企業に5年間勤めましたが、これまで
「ブラック企業にいると洗脳されるでしょ?」
と聞かれたことが何度かありました。
別記事でも当時を振り返ってますが、“洗脳されていた”と感じる部分が確かにあります。
実際《洗脳されやすい人》や《洗脳されやすい環境》は存在すると思っています。
《洗脳されやすい人》
・真面目な人
・周りの雰囲気に流されやすい人
・頑張ってしまう人
筆者が自分の性格を分析すると、“真面目で周りの意見に流されやすく頑張り過ぎる”という傾向があります。
体育会系の運動部に所属していた時期が長かったので、顧問や先輩部員の言うことは絶対でした。
無茶なことや非常識なことを言われても、「黙々と言われたことをこなす」ことをひたすら繰り返してきたのです。
また、不器用なくらい真面目だったので“この位で良いや”と適度に妥協することが苦手で、その結果、自分のキャパを超えて苦しむことも多々ありました。
さらに子供の頃から「一人で抜きん出る能力」より「周りと歩調を合わせて同じことができる能力」を重要視された教育を受けてきました。
「和」と「協調性」が大事と言われて育った世代です。
こうして考えると、性格とはその時代背景や教育システムなどの影響を色濃く反映されて育まれるものだとも言えます。
筆者が受けてきた教育は“社畜”になりやすい条件が揃っていたのかもしれませんね。
そうして“社畜”となるベースが既にできていた人間が、ほぼ免疫力0の状態で就活をし、会社の選別力もないまま入社します。
運良く働く環境が整った会社ならば言うことはないですが、そう簡単にはいかないのが世の常です。
筆者のように開設したばかりで情報がないまま入った会社がブラックだった…なんてケースもあると思います。
ブラック企業は“個性”を大切にしません。
口では「個性は大事」「社員の長所を生かす」など言っても、それが建前であることに気付きます。
「個性を尊重しよう」と思う人が、社員の人間性を否定する言葉を吐くのもおかしな話です。
社長や上司が欲しいのは、自分たちの言う通りに動く『忠実で体の丈夫な奴隷』です。
そのために社員の個性や意見・主張を抹殺し、自分たちに楯突く社員は“反乱分子”として徹底的に粛正されるのです。
人格攻撃や暴力で相手をマウントを取り、主従関係を作り上げるのです。
普通なら、こんな状況を「これはおかしい」と感じて自分に与えられた権利を行使して退職するのが当然です。
それが簡単にできない理由は「洗脳されている」からなのでしょう。
ブラック企業の「洗脳されやすい環境」とは?
筆者がブラック企業にいた当時を振り返ると、社員が「洗脳されやすい環境」だったことが分かります。
《洗脳されやすい環境》
・外部から情報が入らない
・社長や上司の個性が強い
・常に監視されている
外部から情報が入らない
会社ですから外部の事業者の出入りや、連絡のやり取りは当然あります。
ですが、そのやり取りは全て社長が一人でやっていました。
来客の応対や会社訪問、電話やFAXに及ぶまで、全て社長が1人でやっていたのです。
当時は従業員の少ない小規模の会社でしたから、最初は疑問をもつこともありませんでした。
今、振り返るともう1つ別の側面があったように思います。
それは、“社員が外部との接触をもてないようにしていた”とも解釈できるのです。
外部の情報が入らないことで比較する機会を失わせ、独自のルールや特定の思想を会社の良いように植え付ける事に役立っていたと思います。