私は40代男性です。
私には2つ年下の妻がいますが
ちょっとした切っ掛けで、過去の事を引き合いに出されて妻から怒られることがよくあります。
内容的には怒られても仕方がないのですが、全く関係ない話をしているのに「あの時もそうだったけど…」と言ってくるのです。
自分の過ちを認めて何度も謝っているのに許してもらえないので、すっかり辟易しておりました。
私たち夫婦にも月並みに喧嘩をすることがありますが、妻が私に対して根にもっていることが3つあります。
1. 子育てに関して
「一緒に子育てをする」と約束していたのに、妻の期待していた関わりができず【子育てをサボった】ことが何度もあった。
2.浮気に関して
婚約中に【二股交際をしていた】こと。
3.金銭に関して
家計が大変だった時に、妻に内緒で趣味のバイクを買ったこと。「買い替えない」と私が約束していた。
この3つは何年経っても妻の記憶に強く残っているようで、妻と喧嘩をする度に3つのワードの内、どれか1つは必ず持ち出してきます。
喧嘩の原因が妻にも責任の一端がありそうな時でもです。
「あなたが悪い!あの時だって…」
という風に過去の話を持ち出されると、かなり辛いものがあります。
「それはそれ、今回は…」
と分けて話をしたいのに、そうはなりません。
「子育て」「浮気」「金銭」に関する夫の失態に対して、妻の不満や怒りはそれほど大きく決して許されないもののようです。
責められること自体は私の失態が招いていることですから、”言われても仕方のないこと”と割り切っています。
とは言うもの、妻の攻撃の仕方が実にピンポイントに私の人間性をうまく責めてくる内容なので耐えるのにいつも必死です。
また、妻が私に謝罪を求める口調が某国のように感じることもあり、一時は本当に疑ったこともありますが、その血は入っていません。
結局は、自分が精神的に上に立ちたい表れと理解していました。
ただ、夫婦喧嘩の度にこのように責められるのはやはり辛い。
どうにか、妻の機嫌を良くしたいと考えてみましたが、どうにもうまくいく感じがしません。
何度謝罪をしても許してくれないのは百も承知の上ですが、「謝り続けるしか無い」と自分に言い聞かせながら過ごしていました。
ある時、あまりに妻の攻撃が耐えがたくて、職場の女性に知恵を借りたことがあります。
その際、《相手の気持ちに共感しないと駄目》と言われました。
具体的に注意されたのは「ごめん」と簡単に謝るだけでは、相手の心に響かず気持ちも伝わらない、ということでした。
《形だけの謝罪に意味はない》
と教わったことで、私の言い方も少し変えることにしました。
最初に私がやったのは
「出産のときは本当に大変だったよね。」
と具体例を提示しながら、妻が頷くしか無い記憶を呼び起こし私も相手の感情に少しでも近づこうとしました。
正直な話をしますと、「妻に許してもらえる方法」を作業としてやった感覚でした。
ところが「作業」だったハズの言葉に「感情」が入った瞬間がありました。
私が出産の話を持ち出したことで妻は不意を突かれたように一瞬、固まりました。
その後、妻の表情が変わり私の言葉が入っていく感じがしたのです。
そんな妻の様子をみていた私も、当時の出産の前後の記憶や出産場面のことを思い出しました。
私にとっても一生に一回きりの大切な思い出だったのです。
大変な思いをして子供を産んでくれた妻に対して、敬意と感謝の気持ちが湧いて来ました。
夫婦間のコミュニケーションでは、共感することがお互い大切なんだと今更ですが実感しました。
私と妻の関係もこの日を境に好転しているように感じます。
私は妻に対して「そこまで言わなくてもいいでしょ!?」という気持ちが不満となって、態度に出ていたのかもしれません。
それを感じたから妻は、私が何度謝っても気持ちが収まらなかったのでしょう。
妻は私に謝らせたかったのではなく、自分が辛い気持ちになった事を共感して欲しかったのだと思います。