車中泊の時などに起こりやすいと言われているエコノミークラス症候群をご存じでしょうか?
新潟大学の榛沢和彦教授によると、エコノミークラス症候群は「前触れが少ない病気のため、予防対策が非常に重要」と言われています。
過去の震災においても避難した住民が車中泊をしている際に、『エコノミークラス症候群』になって命を落としたというショッキングなニュースがありました。
いつ震災に遭って車中での避難生活を余儀なくされるか誰にも分かりません。
また有事だけでなく、車や電車の中、会社でのデスクワークや会議など日常生活の場面でも起こりうる身近な病気なんです。
でも安心して下さい。
いくら『エコノミークラス症候群』が怖い病気であっても、正しい予防対策をとっていればほぼ100%防げます。
覚える内容はとってもシンプルなので、これを機に情報を入手しましょう。
【今すぐ見て欲しい】
「その時になったらスマホで検索して調べれば良いや」と考えている人が多いと思います。
ですが、いざ事が起こった際に「スマホをどこかに落としてしまった」「慌ててスマホを持って来たけど、バッテリーが切れてしまった」
これらは予期できない事態に遭遇した場合、十分起こりうるケースです。
本当に欲しい時に情報が手に入らなくなります。
本当に大事な情報は「今すぐに」が鉄則なんです。
エコノミークラス症候群とは何?
日常生活の中でも起こりうる『エコノミークラス症候群』ですが、共通していることは
「長時間を座って過ごす」ことにあります。
心臓には身体に血液を送るポンプのような役割がありますが、足にもたくさんの血管が流れていて『第二のポンプ』と呼ばれる大事な役割を果たしています。
そのため足の筋肉が動くと血流が良くなり身体中の隅々まで流れていくようになります。
逆に考えると、車などに乗ったまま長い時間足を動かさないでいると、血流が悪くなり静脈の中に血栓ができやすくなります。
この血栓が歩行などをきっかけにして足の血管から飛んで肺の動脈を塞いでしまいます。
これが『エコノミークラス症候群』を引き起こす流れです。
エコノミークラス症候群が発症したらどうなる?
長時間、座ったまま過ごした後、歩き始めたとたんに呼吸困難になったり重症になった際は意識を失ったり、最悪、死に至る…
これが『エコノミークラス症候群』が発症した際の典型的なケースです。
この病気の怖い特徴は、前兆がほとんどないことにあります。
症状がはっきり表れた時には、命の危険もあるということを忘れずに覚えておきましょう。
エコノミークラス症候群の予防法
日本静脈学会が推奨している予防法は以下の5つです。
・ゆったりとした服装にする
・1日3回程度、足の運動をする
・水分を十分にとる
・体操や散歩をする
・弾性ストッキングの着用
飛行機のフライト中や会社の会議など、推奨されている予防が実行できない状況も多々あるかと思います。
そんな時に以下の方法をオススメします。
①足の指で「グー」「パー」を繰り返す。
②足の指で「つま先立ちをして戻す」を繰り返す。
③「つま先を上げて戻す」を繰り返す。
④ふくらはぎを軽く手で揉む。
上記の方法なら、会議中でも机の下でこっそり実行できそうですね。
肥満の人はなりやすい!?
肥満の人は高血圧や糖尿病、脂質異常症の人が多い傾向にあります。
血圧や血糖のコントロールが不良だと正常な人よりも血栓ができやすく『エコノミークラス症候群』を引き起こしやすいと言われます。
肥満を自覚している人は、そうでない人よりも『エコノミークラス症候群』から自分の身を守る意識をもつことをオススメします。
予防法を知っておき、普段からこまめに実施するようにしましょう。
おわりに
今回は【死に至るケースもある『エコノミークラス症候群』の予防法】についてご紹介しました。
今や知りたいことは何でも簡単に調べられる時代になりました。
一方で命に関わる大事な情報は、起きる前から事前に知っておくことが最善の方法と言えます。
今回のテーマは正にそのケースにあたると思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。