ブラック企業

『ブラック企業』は奴隷の養成所!要求される「返事の仕方」で自主性が奪われた話

筆者は以前、ブラック介護施設で働いていました。

その会社は上司や社長のパワハラが日常茶飯事で、通勤するのが嫌で嫌で仕方がありませんでした。

そんなある日、社長から異常と思われるほど厳しく指導(?)されたのが、『返事の仕方』でした。

経験ないので分かりませんが、厳しさについてはゴリゴリの運動部や自衛隊よりも厳しいかったのでは?と思えるほどです。

ちなみにこの会社が特殊なので、参考にする必要はありません。

「そんなおかしな会社があるんだね」

程度の関心度で丁度いいと思います。

ではご紹介させて頂きます。

ブラック企業で喜ばれる返事の仕方とは?

名前を呼ばれた時の返事の仕方

ある日、社長から名前を呼ばれました。

声のする方を向くと社長が読んでいるのが分かったので、社長に向かって小走りに向かいました。その際…

「何で返事をしないんだ!!お前は口がないのか!!」

と凄い剣幕で怒鳴られたのです。

その場には一気に緊張が走りました。

社長に言われて初めて「そういえば、返事してなかった…」と気付きました。

こっちは悪気ないんですよね。

でも、呼んだ社長としては「無視された」馬鹿にされた」と感じたらしく、その後、粘着質の説教が始まりました。

社長の言う「正しい返事の仕方」は以下の3点です。

《正しい返事の仕方》

①「はい!」と大きな声で歯切れ良く返事をする。

②相手の目を見て返事する。

③呼ばれた直後に間を開けず、すぐに返事する。

 

①と②はまだ分かるのですが、③はちょっと…どうなんでしょう?

正直、「軍隊みたい」と思いました。

呼んだ人間にとっては気分が良い返事の仕方なんでしょうね。

こちらはいつ社長から呼ばれるか分からないので、耳をダンボにして社長の気配を感じながら利用者さんのケアをしていました。

用事を頼まれた時の返事の仕方

社長から用事を頼まれることがあります。

前述したように、常に「はい!」と瞬時に返事しないといけません。

一見、簡単なように思いますが思っているよりも難しいのです。

その理由は頼まれた内容に関係なく瞬時に「はい!」と答えなければいけない点です。

「ん?どういうこと?」と思いますよね?

つまりこの会社では社長の命令は絶対なので、頼まれ事をされたら瞬時に返事をしてすぐにとりかからないといけないのです。

普通、頼まれごとをされた際は、

・それが自分一人の能力で最後までできることか?

・その仕事は何のためにやるのか?

・どんなメリットがあるのか? 

 等、一瞬考えますよね?

その一瞬の間を作っては駄目なんです。

なぜ駄目なのかと言うと

返事をするまでの間に逃げる口実を考えるからと言うんです。

「社員の能力を分かった上で、頼んでるから断ろうと考えるのはおかしい」

と言われました。

「俺に頼まれたら事は全てやれ!」

「一瞬も迷った素振りをしたら俺に楯突いたと見なす!」

これを徹底的に教育されました。

言われた事の意味が理解できなくても関係ない!やれ!

このスタイルを徹底的に教育されました。

少しでも返事にためらうと

「下等な人間のくせに俺より高等な考えをもってると言いたいのか!」

またすごい剣幕で怒られてしまいます。

さらに怒られた際には、厳しいペナルティが待っていました。

こんな日が続くと人間はどうなってしまうか?

自分で考えることを止めてしまいます。

自分の意見をもつと「反乱分子」の烙印を押されるので、社長に言われたことだけをするようになります。

社長の奴隷1号です。

宗教団体で言うなら、社長が教祖で筆者は従順な信者という構図にしたかったように思います。

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ブラック企業で喜ばれる返事をした後も大変

さて、社長の思惑通りに返事をしますと、その後が大事になります。返事をしたからには絶対にやり遂げねばなりません。

頼まれごと(命令)を難易度で分けるなら、5割はすぐできる割と簡単な案件、4割は面倒くさいだけど時間をかければできる案件、そして残りの1割は頭を抱えるような高いレベルの案件です。

1割の例としては、1晩でレポート60枚を書いて提出ご利用者の前で歌を100曲歌う等です。

社長はいつも「やって当たり前」と思っています。

やる気があれば何だってできるだろう!?

と繰り返し口にしていた人です。

社長から認められようと思ったら「仕上げるスピードを驚異的に上げる」か「高いレベルで仕上げる」しかありません。

実際、とてつもなくハードルは高かったです。

「本気で必死にやった」

と思えることでも、「この100倍やって人並みだ」と平気な顔で言う人です。

ちなみに筆者は言われた事をやるだけで精一杯だったので、スピードとか高い質とか無理でした。

なので、退職する日まで「できない人間」「劣った人間」と言われていました。

『返事の仕方』で得られる物は何?

正直に言うと、前述した「返事の仕方」を徹底しても社員が得るものはありません。

いくら会社のトップで人事権をもっている社長であっても、言われたことに対して自分の頭で考えることを止めた瞬間にただの奴隷に成り下がります。

社長や会社の都合の良いようにこき使われておわりです。

もし、人間的に素晴らしくて常に社員のことを一番に考えている人が社長なら、「ついて行きたい!」と思う人もいるでしょう。

残念ながらそういった高等な人物は滅多にいないので、社員からしたら盲目的に信じるのは危険ということになります。

筆者は「学校の教師や会社の上司の言うことをよく聞いて…」と言われて育った世代です。

しかし、教職者が起こす数々の不祥事や、減らないブラック企業の存在を考えると現代では、彼らが言う言葉を鵜呑みにするのは危険だと思います。

いつだって、自分の頭で考えて行動することが最も大切だと思います。

それが結局は自分を守ることにも繋がると思います。