私は40代の女性です。元々、自分の子供に「習い事」をさせようという意識は私にはそれほどありませんでした。
それが、おもわぬ形から『絵画教室』に通わせる事になり、息子が大きく成長したというお話です。
『絵画教室』に通うきっかけ
それは私の長男が幼稚園の年少の時でした。
幼稚園の先生から
「お子さんは筆圧が弱いので家でも○、△、□の練習をしてください」
と言われました。
「え??」
息子が家で「まる」「さんかく」「しかく」の練習をするの?
そもそも、そんなこと練習させないできないものなの?
と疑問に思い、紙と鉛筆を持たせて息子に描かせてみました。
驚きました…
あまりにも貧相なカタチに声が出ませんでした。
更に悪いことに、息子の「練習をしない!」という拒否反応があまりに強かったので、どうしたら良いか分からずしばらく呆然としてしまいました。
親として「せめて人並みにさせてあげたい」という思いがあります。
近い将来、この事が原因で息子がコンプレックスをもったり、同級生から笑われたりしたら…と考えると、いてもたってもいられませんでした。
「このままだと私も息子も間違いなく悪い方向に向かってしまう」
という危機感を持ち、対策を考えることにしたんです。
私が考えたのは、【絵画教室】を探して先生に指導をお願いする事でした。
きっと、私では息子を叱ってしまうと思ったからです。
絵画にもつながる「まる」「しかく」「しかく」は、子供に楽しく学んで欲しかったんです。
1人では可哀想だと思い、次男も一緒に通わせました。
その後、親の思惑を知らない息子は周りの子の真似をする事から始めました。
人の真似ではなく、もっと彼らしさを生かしながら克服して欲しかったのですが、グッと我慢して彼の作品をひたすら褒めるようにしました。
息子の変化「主体性」が出てくる
その後、「まる」「さんかく」「しかく」以外に絵も描くようになりました。
「今日は何を描こうかな?」
彼から絵画教室の話が出ることも増えていきました。
習い始めてから1年半くらい経った頃でしょうか、ある日、コロッと彼の作風が変わりました。
それもなんと色使いまで。
「次は○○を描きたい」
「○○を作りたい」
と口にする息子の表情は嬉しそうで生き生きしていました。
受け身ではなく、自分がしたい事をどんどん言葉にする息子には確実に自主性が表れ始めました。
その教室は、絵画だけでなく道具を使っての工作もあったので、みるみる想像力と思考力がつき始めました。
当初よりも作品のバリエーションが増えて、頭の中で色んな事を考えているのが分かりました。
この教室は実在するものだけでなく、アニメを題材にしても良かったので本当に色々な事にチャレンジさせてもらったと思います。
思わぬ形で息子の才能に気付く
最初の頃、「せめて人並みに」と思っていた私は、息子の才能に気付いていませんでした。
その後、なんとコンクールで賞を頂くまでになりました。
この出来事は彼にとっても転機になったと思います。
自分の作品が世の中に認められて彼の自信につながったと思いますし、他のお友達の作品からもたくさんの刺激を受けたと思います。
絵画教室では、私には考えも及ばないようなテーマにチャレンジさせてもらったり、考え方の変化と工夫を先生にはたくさん教えてもらったと思います。
絵画教室の対象は小学生までだったので、幼稚園も入れて9年間、2人の息子は楽しく通いました。
次男の方は実験が好きなので、絵画と実験のコラボのような事も家でするようになりました。
絵画教室は、息子たちにとって視野を広げる良い経験になったと思っています。
「まる」「さんかく」「しかく」がうまく書けなくてどうしようか?
と悩んでいたのに、それが幸いして息子は多くのことを学べましたし、絵画の才能に気付くことができました。
この経験は息子にとって素晴らしいものになったはずです。
これから彼がどんな道を進もうとも、この経験は財産になり彼の心をずっと支えてくれるものだと思います。
「人と違う事」が「才能」である可能性
「短所」だと思っていた事が実は「才能の片鱗」だった。
ということは他にもあると思います。
「人と違う」からと言って嘆く前に、親としてできる事を子供にさせてあげる事がいかに大切な事か。
この経験を通して私も学べましたので、息子には感謝しています。