ぷ~すけです。
筆者はブラック企業に5年間勤めていた訳ですが、会社をブッラクにした根本的な原因は社長だったと思います。
「自分の能力のなさを棚に上げて社長のせいにするな」
というお叱りを受けるかもしれませんが、社長と筆者は世間で言う「社長と社員」の関係ではありませんでした。
『王様と奴隷』と言った方がしっくりする位、社長は筆者に対して「何でもアリ」でした。
筆者はその会社に入社するまで、人生経験をある程度は積んでいたので「給与が低い」「休みがない」「サービス残業」くらいなら耐えていたと思います。
それでもこの『ブラック企業』は別格に酷い会社でした。
今回の記事では、当時の社長と筆者との関係性が分かるようなエピソードをご紹介しています。
単純に比較できないと思いますが、世の中のいわゆる『ブラック企業』で働いている方が共感される部分もあると思います。
筆者は貴重な5年間という歳月を『ブラック企業』に奪われてしまいました。
「そんなに辛いなら辞めれば良いじゃん」
と周りの方は言いますが、当事者の心境を考えると簡単にはいかないこともあります。
【判断力や決断力が極端に低下した状態】
これが『ブラック企業』で消耗している社員の特徴だと筆者は思います。
そんな方々がこの記事を読んで
「なかなか大変な経験をしたんだな」
「コイツも辞めれたのなら、俺も勇気を出してみるか」
と少しでも思って頂けたら嬉しいです。
目次
ブラック企業の奴隷【社長が本気で顔面を殴る】
皆さん、他人から本気で顔面を殴られたことはありますか?
小中学校で男子同士が喧嘩したり、運悪くトラブルに巻き込まれて…なら考えられなくもないですが、常識的に考えてまずないですよね?
筆者はブラック企業に勤めていた頃に社長から殴られました。
詳細は過去記事に載せましたので関心のある方はご覧になって下さい。
社長から顔面を殴られて一番辛かったのは、殴られた場所が1ヶ月痛んだことではありませんし、食事が満足に食べれなくなった事でもありません。
何より辛かったのは同居していた両親に心配をかけてしまったことでした。
この会社に勤めていた頃、親には仕事の話は一切していませんでした。
それでも両親は筆者の異変に気付いていたようで、この社長が「普通でない」ことも察してたと言います。
「そのあざ…どうした?」
変色した筆者の顔を見て母親が聞いてきました。
「夜中、寝ぼけて階段の手すりにぶつけた…」
苦しい言い訳でした。
この説明で母親が納得したとは思えませんが、母親はそのまま無言で寝室に入っていきました。
その時の母親の寂しそうな表情は今でも忘れることはできません。
「息子は会社で暴力を受けているんじゃないか?」
毎日、不安になり心配していたはずです。
この時、筆者は40歳くらいだったと思いますが、いい歳して親に心配かけて情けない気持ちになったのを覚えています。
筆者がこの会社を退職し別の会社に採用されることが決まった際、母親は心底ホッとしたような安堵の顔を浮かべていました。
その表情を見て筆者も胸をなで下ろしたものです。
おそらく加害者である当時の社長は、筆者を殴ったことなど今でも気にとめていないと思います。
「悪いことをした」という認識すらないでしょう。
この点については5年間近い距離で社長をみていたので確信しています。
この事件は筆者だけでなく、筆者の家族にも暗い影を落としました。
殴られた記憶は一生消えませんし、思い出す度に当時の辛い気持ちがよぎります。
「心が狭い」と言われるでしょうが、この先も社長の成功と幸せを願うことはないでしょう。
ブラック企業の奴隷【社長が土下座を強要し頭を踏みつける】
筆者が当時の社長に土下座を強要されたというエピソードです。
「土下座って…」
この時のことを友人に話すと思いっきり引かれます。
筆者も土下座なんてTVドラマや時代劇で見る位でしたし、もちろんやったこともありません。
それがまさか、職場で土下座をすることになるなんて想像しませんでした。
実際に土下座をしてみて分かったことがあります。
これは主従関係をはっきりさせるための手段なんだと。
それほど土下座をしている方は惨めな気持ちになります。
まさに王様と奴隷の関係です。
自分の体を精一杯小さくして額が床に付きそうになるくらいまで頭を下げ、その目の前には社長が仁王立ちしています。
筆者の頭の上から怒号を飛ばしながら、ひたすら謝罪の言葉を繰り返す筆者に対し頭を足で踏みつける…。
土下座をさせても尚おさまらない社長の気持ちが筆者には理解できませんし、理解したくもありません。
人を貶める行為をここまでよく実行できるものだとある意味感心します。
人として軽蔑してますが。
社員に土下座をさせるなら、いざという時に社員を守るため切腹する位の覚悟はトップの人間としてもっていて欲しいです。
実際は、そんな場面で社長は逃げてましたけどね。
ブラック企業の奴隷【社長が家族の悪口や人格攻撃をする】
当時の社長自身こそが、人格に問題を抱えた人だったと今では思います。
そのくらい問題発言の多い人でした。
厳しいのは良いのですが「人格攻撃」はただのパワハラです、違法行為です。
この会社では社長が、社員やパートさんの年齢や病気のこと、家族の事など相手の感情お構いなしで口にします。
「プライベートの事も相談にのるから遠慮しないで話してくれ」
「俺はみんなを家族と思っているから」
最初の頃は社長も親密な態度を振る舞っていました。
社長はもともと知識があり、多分野に渡って情報を持っている人でした。
新しく入職したスタッフには特に優しそうな笑顔を見せながら歩み寄ってきます。
スタッフのプライベートをさりげなく聞いてくるので、筆者も含めスタッフの何人かはつい答えてしまいます。
その時は「そうか、大変だな…何かあったら力になるよ」と笑顔を見せた社長です。
「情報」を与えてしまった筆者も悪いのですが、仕事で叱られる時にこの「情報」が悪用されるのです。
「嫁さんに逃げられて当然だ」
「お前みたいなクズが親で子供が可哀想だ」
「お前は誰も幸せにできない」
「お前の親はお前のしつけをしなかった」
こんな発言が次々と出て来ます。
こんな事を言われ続けたら、心が病んで当たり前です。
社員に対して暴力やパワハラ発言を平気でする人間が、反省もせずに世の中で暗躍しています。
この世の不条理ともいえる悲しい現実ですが、私たちは強く生きるしかないのです。
ブラック企業の奴隷【社長が私生活に介入し睡眠時間を奪う】
ブラック企業に勤めているとプライベートにも悪い影響を与える、といった事が往々にして起こります。
筆者の場合も例外ではありませんでした。
土日でも会社に行って作業しなければいけません。
そのほとんどが外仕事でした。
平日、退社してからは自由だったか?
いえ、別の課題がありました。
その課題を仕上げるためのタイムスケジュールはこうです。
仕事を終えて帰宅するのが19時前、その後、夕食をとり仮眠をとります。
深夜、2時に起きて一心不乱に取り組みます。
調子が良ければ出勤するまでの間、1時間ほど寝れます。
中には出勤時間ギリギリまで課題をして、そのまま出勤する日もありました。
もちろん睡眠不足です。
収監された服役兵のような環境で仕事をしていたら、家で過ごす時くらいは平穏に暮らしたかったのですが…。
この課題は1年以上、毎日(土日祝日も含む)続きました。
「毎日、深夜に何をしてるんだ?」
母親が心配して聞いてくるのも無理はありません。
また、社長は筆者の所持品についても介入してきました。
筆者の携帯電話やその他、所持している物を見て(高級品は一切身につけてません)…
「お前みたいなのが○○を持ってるのか?」
「よくそんな金があるな?」
「本当は金持ちなんじゃないか?」
「うちの会社を俺をバカにしてるんだろう?」
今、思い返しても呆れますが人間ここまでひねくれた考え方ができるものでしょうか?
社長の発言は常軌を逸してました。
もはや妄想、ファンタジーのレベルです。
ブラック企業の奴隷【味方を奪い職場で孤立させる】
本来、社員を奴隷扱いする社長がいたら、スタッフ達で団結してお互いを励ましたり支え合う等して、自分たちの身を守らなければ心がもちません。
しかしスタッフ間で結託されるのが嫌だったのか、社長がしたのは一番立場の弱い筆者を孤立させることでした。
まず他のスタッフがした些細なミスを重大な事件に仕立て上げ、当事者が恐くなって名乗り上げられないようにします。
その上で、全職員の前でお客が近くにいるにも関わらず、証拠もないまま筆者を犯人扱いにします。
いくら筆者が否定しても、過去のミスを取り上げて
「こんなにミスをするお前のことだから、今回もお前がやったに決まっている」
という論調で譲りません。
「過去のミス」と言っても、今まで勤めた職場では問題にされないような事案ばかりです。
筆者が関係してないのに強引に犯人にされた事も多々あります。
そんな状況にもかかわらず、「こんなにミスをするお前のことだから…」
と言われても到底納得出来るわけもないのですが、これまでの記事を読んで頂いた方にはおわかり頂けると思いますがこの社長には何を言っても聞く耳はもちません。
筆者にはミスをした当事者が誰か分かっていましたが
「自分が正直に告白したらこんなに責められるの?」
と思ってしまうと恐くて自供できる訳ありません。
そうして会社内で起こる「失敗」や「アクシデント」といった、会社にとってマイナスな事は全てが筆者のミスにさせられました。
中には、どんなに強引な解釈をしても筆者のせいにできない時もあります。
そんな時は、「お前はいつも他人事だ」という論調でふっかけてきて、本質的な事を後回しにして筆者を口撃してきます。
まるで、ヤ○ザのイチャモンですが、それほど筆者は嫌われていたのでしょう。
会社内の力関係はハッキリしていましたが、パワハラ社長と社長の腰巾着の上司が悪の2トップでした。
その他のスタッフは善良な人たちでしたが、筆者に優しい態度をとると攻撃対象が自分になる可能性があるので筆者と距離をとっていました。
筆者に聞けば分かる話であっても、後で
「こんなヤツに確認するから悪いんだ」
とスタッフが責められる可能性があります。
そのため目の前に筆者がいるのに、わざわざ社長を探しに行くというおかしな状況が生まれるのです。
「コイツと関わると不幸になる」
そう思われていたのではないでしょうか。
こんなに社長から信頼されていないのに、現場責任者が筆者というのもおかしな話です。
スタッフ間の連携がうまくいかないと責められるのは筆者です。
連携もろくにできないのに責任ばかり押しつけられるのですから。
お互い協力ができず信頼関係も気づけない…組織として終ってますよね。
そうやってスタッフと距離ができていって、社長・上司・スタッフの面々がいて、筆者が1人ポツンといる..そんな構図でした。
最後に言いたいこと
当時の社長と筆者の関係がいかに理不尽だったかおわかりになったと思います。
筆者は『ブラック企業』を退職しました。
今の仕事は多忙ですが、職場の仲間に恵まれて精神的に安定した生活を送れています。
仕事で余計なストレスがないので、私生活でもやりたい事をしています。
このブログだってそうです。
ブラック企業時代には今の生活を想像することは困難でした。
この記事を読んで下さった方の中には、今も『ブラック企業』を辞めれずに苦しい思いをされている方がいるかもしれません。
そんな方々へ最後に伝えたいことがあります。
「石の上にも三年」と考えて、大事な時間を『ブラック企業』に捨てることは辞めましょう。
「自分に根性がないから悪いんだ」と考えて、痛んだ自分の心にムチを打つのも馬鹿げています。
「ここで使えないヤツはどこに行っても使えない」という言葉にも耳を貸す必要はありません。
「分かっているけど自分にはできそうもない」
と考えているなら『労働局』に相談しましょう。
現代なら『退職代行サービス』だってあります。
一昔にはなかったサービスです。
「退職代行」が商売になるのですから、いかに『辞めれずに』苦しんでいる方が多いか分かります。
とにかく1人で抱え込まないことです。
今の会社が『ブラック企業』で早く辞めたいとあなたがお考えなら、辞めない理由はありません。